【コレが命を救うかも?】

こんにちは! ユウ動物病院です。
今回のタイトルは「コレが命を救うかも?」です。 さて、何のお話だと思いますか?
皆様のお宅には、家電を多く使われていると思います。
洗濯機・冷蔵庫・テレビ・こたつ…
中でも、近年小型家電を利用するお宅がとても多くなっている傾向があると言われています。
そして、近年犬や猫にもその影響が見られるようになってきました。
それが、ボタン電池やリチウム電池の誤飲誤食です。
犬猫さんが、リモコンのボタン電池や充電式のイヤフォンなど、飼い主様のにおいが付いたもので
遊んでいるうちに飲み込んでしまった、という症例がとても多くなっています。
電池の中でも、特にリチウムボタン電池は体に大きな危険をもたらします。
たったひとつのボタン電池でも、誤って食べて 15 分から 30 分程度で食道や消化管が壊死をして
しまい、そこに穴を開けてしまうこともあるほど、体にとっては重大なことが起きてしまうのです。
これを防ぐべく、さまざまな研究が進み、ある意外な食べ物で症状の進行を抑えることができるこ
とがわかってきました。
それが、今回のタイトル「コレが命を救うかも?」につながってきます!
「コレ」の正体は、ハチミツとジャム! えっ⁉と意外な気持ちになりますよね。
生理食塩水・オレンジジュース・コーラ・牛乳・ヨーグルト・ハチミツ・ジャムを用意し、消化管
粘膜の炎症の進行度や穴の深さを測定する、という実験を行ったところ、ハチミツとジャムが高い
保護効果を示したそう。粘度の高さがある食品が、消化管の粘膜を守ってくれるんですね!
ジャムは、甘く果肉がゴロゴロしているものよりも、酸味があって小さく刻まれたものの方が保護
効果が高く、いちごジャムやラズベリージャムなどが向いているそうです。
リチウム電池を飲み込んでしまったことに気がついたときには、まずは動物病院にすぐに連絡を!
その上で、ハチミツやジャムを与えてよいか相談してから投与するようにしましょう。
(ハチミツもジャムも、10ml を 10 分ごと、最大 6 回まで、という目安があるそうです)
【注意点】
若い犬猫さん・ハチミツやジャムの素材に対してアレルギーのある動物には使えません。
また、ハチミツやジャムを投与することで全ての症状がなくなるわけではありませんので、
必ず動物病院を受診してください。
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万が一はいつ起こるかわかりませんが、知識として持っておくと、焦らずに対処できそうですね!