猫の甲状腺機能亢進症

概要

年老いた猫の様子が何だかおかしい・・・。 甲状腺機能亢進症とは、ホルモンバランスの異常による全身性の病気です。

甲状腺機能亢進症の主な症状

8才以上の猫、平均では12~13才で見られる病気のひとつです。

  • 食欲はあるのに、体重が減っている。吐いたり、下痢、尿も多い。
  • やけに落ちつきがない、気性が荒くなった。
  • 呼吸が荒い。息苦しそう。
  • 近頃、痩せてきた。目が大きくなったように見える。
  • 被毛がみだれ、つやがない。

こうした症状は加齢やストレスによるものと似ているため、発見が難しい病気です。

甲状腺機能亢進症とは

身体の新陳代謝を調節し、健康を維持する甲状腺ホルモン。 普段は一定に分泌されている甲状腺ホルモンが、年老いてから分泌過剰になるのが甲状腺機能亢進症という病気です。 発症するとホルモンのバランスが崩れ、新陳代謝が異常に活発になります。 食欲旺盛で元気になったように見えて、心臓に大きな負担がかかり、やがて身体が限界を超えてしまう危険な病気です。 原因ははっきりしていませんが、食事によるもの、飼育環境の変化、肥料や除草剤が影響を及ぼしていると言われています。 他の病気と類似している点も多いため、疑わしい症状を見つけたら、すぐに検査を受けましょう。

検査

まずは触診など基本的な検査を行い、その後、スクリーニング用ラボ検査という血液と尿の検査で体内の異常を調べます。 この病気は心臓の病気(肥大型心筋症)を伴うことが多いため、レントゲンや超音波で心臓の状態を診断します。 これらの検査を経て、甲状腺機能亢進症の疑いが強くなってきた所で甲状腺ホルモンの測定、TRH刺激試験を行い、治療方針を決定します。

主な治療法

甲状腺ホルモンの異常分泌を抑えるため、適切な抗甲状腺薬を与え続ける事で症状の悪化を食い止めます。 しかし、薬の投与によって食欲不振、嘔吐、肝障害、血小板減少といった副作用が起こる場合があり、定期的な検査が必要です。 外科治療の場合は甲状腺の切除を行います。術後に低カルシウム血症を起こす場合があるため、定期的な検査が必要です。 合併症によって手術ができない場合は内科療法を行います。