「QOL」という言葉をご存知ですか?
こんにちは!ユウ動物病院です。
今回は、「QOL」についてのお話です。
QOL…なかなか見慣れないアルファベットの並びですよね?
これは、
Q → Q U A L I T Y
O → O F
L → L I F E
の頭文字をとったもの。日本語に訳すと「生活の質」という言葉になります。
人間は、寒くなったら上着を羽織る・布団や毛布を足す・温かいものを食べるなど、
生活に足し算や引き算をすることで快適に生活しようとしますね。質が良く快適な暮らしを送る工夫を考えることが、QOL を上げることにつながります。
ところで、みなさまの大切なご家族である「動物のQOL」について考えたことはありますか?
動物たちは話すことができない分、わたしたち人間が彼らに必要なことや望んでいることを感じ取って、QOL を上げる工夫を考える必要があります。
では、どんなことをすればQOL をあげ、動物が気持ちよく生活できるでしょうか?
①コミュニケーション=社会的QOL
まずは、飼い主様が動物と「しっかりふれあう」こと。優しく撫でる、抱きしめる、
声をかける、名前を呼ぶ。それだけでも、動物は幸せを感じます。
あるデータによると、動物も人間も、触れ合う時間が増えるだけで幸せホルモン(オキシトシン)が出て、QOL が上がっていくそうです。特に、ワンちゃんはアイコンタ
クトだけでも、その時間に比例するように幸せ度が増していく、とも言われています。
猫ちゃんは見つめられるのが苦手な子が多いですが、体の色々なところをさわって撫でてあげることで、幸せを感じることが多いそうです。
また、介護が必要な生活になると家の中に閉じこもりがちになりますが、抱っこやカートで出かけたり、日光浴や外の空気を吸うことも大事。お散歩仲間とふれあい、名
前を呼んでもらうだけでも、脳が活性化して動物の活力がアップします。
②動物の体をよく知ること=健康のQOL
しっかり食べられているか・排泄がきちんとできるか
よく眠れているか・痛みやつらそうなところはないか・定期的な健康診断 など
動物の様子をしっかり見てあげましょう。
見えない体の状態を数値化する(=健康診断を受けて体の中の様子を知る)ことで、
病気の治療を受けて不快なものや痛みなどを取り除いたり軽減したりすることもでき、QOL の向上にもつながります。
③住環境や運動・散歩の見直し=環境のQOL
視力が落ちたり脳の機能が低下したりすると、今まで困ることのなかったちょっとした段差でつまずいたり、すべって足に力が入らなくなったり、ということが出てきます。動物が過ごす生活スペースを快適・安全にする工夫が必要になります。また、自由に体が動かなくなると散歩が苦手になる子もいますが、筋肉を落とさないための「適切な運動」も大事です。
④ストレスを減らし、気分や精神面を穏やかに=心理的QOL
歳を重ねても、動物は楽しかった時の記憶をしっかり覚えています。体の様子に合わせ、「楽しみ」や「心地よい刺激」を感じる時間を作ってあげましょう。
嗅覚を使った遊びを取り入れる・おやつや食事を「頭を使って遊べる」フィーディングトイであげてみるのも、動物にとって気晴らしになります。
駆け足でお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか?
当院では、「シニア班」を編成し、愛玩動物看護師が介護やQOL 向上のためのご相談におこたえしています
ので、いつでもお声がけくださいね!
ユウ動物病院は、静岡県御殿場市をはじめ裾野市・長泉町・清水町・沼津市・小山町・三島市・箱根町・小田原市など県外の中核動物病院として、年中無休で診療しております。
当院では、AI受付・自動呼出システム「ソトマチ」を導入し、お手持ちのスマートフォンの「LINE」で簡単に診察受付、お呼び出しが可能でございます。詳細は HP をご覧ください。