やばい、食べちゃった! 年末年始に気をつけたい誤食
こんにちは! ユウ動物病院です。今回のお話は「誤食」のお話です。
誤食とは、本来食べてはいけないものを食べてしまうこと。動物たちはとても好奇心旺盛。
「こんなものも!?」と思うようなものを食べてしまうことも多々あります。今回は、年末年始だからこそぜひ気をつけていただきたいものをお伝えしていきます。
①骨
クリスマス前後に多いのが、鶏の骨を食べてしまうこと。生でも加熱してあっても、動物たちにとってはごちそう。鶏の骨は噛むと裂けるように割れるため、食道や口腔内を傷つけたり、大きさによっては胃や腸に詰まってしまうこともあったり、とても危険です。細い骨であれば胃酸で溶けてしまいますが、味付きの場合、犬猫が避けたい香辛料が使われていることも多くあり、注意が必要です。
②ケーキ・スイーツ
生クリームたっぷりのケーキも気をつけたいもののひとつ。脂肪分が多い生クリームは大量に摂取すると胃腸障害をひき起こします。クリスマスの時期に多く出回るケーキは、食べられないデコレーションがついているものが多くありますが、動物たちは「ケーキの香りがついたもの」に惹きつけられて口にしてしまうことがあります。また、時期的にチョコレートクリームのケーキも多くなってくるので要注意です。
③串や楊枝
串に刺さった食べ物・オードブルやフルーツを食べるのに使った楊枝も危険です。特に楊枝は何本使ったか数を意識して使うことがないと思います。気がついた時には犬猫のお腹の中、ということもしばしば。当院では、焼き鳥の串を丸々のみこんでしまったワンちゃんを何頭も見てきました。ワンちゃんのお腹の辺りに串の先端の「尖り」があった時にはスタッフ一同ゾッとしてしまいました。
④飾り物
クリスマスツリーやオーナメント、お正月のお飾りなども気をつけなければなりません。
綿雪や球状の飾り・正月飾りの紙垂などは、犬猫にとっては格好のおもちゃ。飾る高さや場所によっては簡単に届いて口にしてしまいます。特に、紐で吊るすような飾りなどは、お腹の中に入ってしまうと消化管に大きなダメージを与え、手術が必要になることもあります。
⑤花・観葉植物
冬に多く見かけるポインセチア。とてもきれいですが、動物たちにとっては毒そのもの。また、ユリやカサブランカなどは花粉に触れるだけでも危険といわれています。他にも、冬に植えることが多い球根も、品種によっては有害なものが多くあります。飼い主さんが土いじりをしている時や花壇の周りで遊んでいる時などは特に注意が必要です。
⑥薬
冬になると、風邪やインフルエンザなど、どうしても人間が薬を飲む機会が出てきてしまいますね。今のお薬は、水なしで簡単に飲めるものがあったり、子供向けには甘い香りや味がしたりと、動物たちにとってはおやつのように感じてしまうものも。薬のパッケージの多くに記載されていますが、「子供やペットの手の届かないところ」で管理をすることがとても大切です。
⑦マスク
風邪・インフルエンザ・コロナ対策として、まだまだ日常的に使用する機会が多いマスク。
使い捨てのものでも布やポリウレタン製のものでも、飼い主さんの匂いが嬉しかったり、紐で遊ぶのが楽しかったり、つい動物たちが口に持ってきてしまうもののひとつです。丸呑みしてしまうと、最悪の場合、手術で取り出さなければなりません。
今年も残り約 1 か月。クリスマスにお正月…イベントが盛りだくさん! 動物たちが楽しく過ごせるよう、気をつけてあげてくださいね!